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「ゴーレム招請」  悪韋が地面に手を置いて呟くと、地面が一辺1メートルほどの賽の目状のブロックに切れる。  ブロックは悪韋の側にいた2メートル級のストーンゴーレムによって腕はないが人型に積み上げられていく。  石が2メートルぐらいに積み上がると悪韋は石に触って呪文を唱えると、腕のない石像はゴーレムとなり五十メートル先まで歩いていく。  目標の地点まで行くとゴーレムはレンガサイズに分解され、近くにいたスケルトンやゴーレムによって積み上げられ建物が出来上がっていった。 「これが工期が短縮された理由かぁ」  菜緒虎は目の前の光景に唖然としていた。 「こんな感じで、この砦の石垣も積み上がっていったんだぜ?反則だよな」  リベッチオはキシシと笑いながら後ろにある自分の拠点である砦を指さす。  その外観は、アタラカ山脈と魔の荒野側にある山に架かる長さ三十メートル、幅十メートル、高さ十メートルほどある石の橋だ。  橋の上に漆喰瓦葺きの建物が建っていて、将来的には城門が付くであろう場所にアタラカ森関と書かれた看板付いている。 「本当は|虎牢関《ころうかん》とか|函谷関《かんこくかん》とか付けたかったんだがな」  悪韋がパンパンと手についた土を払いながら菜緒虎たちの所にやってくる。 「家の屋根は夜のうちに架けとくがあれでいいか?」 「いーよ。利用するのは来春に来るソロモンの商人だから内装はゆっくりやるさ。次は森の様子だね」  リベッチオは、にへらと笑うと悪韋と菜緒虎を砦の側の森へと案内する。 スケルトン、ゾンビ、ミスト、ゴースト…森はアンデットの楽園になっていた。 「菜緒虎が|悪夢の骸骨《スケルトンオブナイトメア》を手に入れてくれた偶然に感謝だ」  そういってリベッチオは|真夜中の指輪《リングオブミッドナイト》に念を送ると上半身が人間の下半身が蛇の骸骨のモンスターが出現する。  鉄の兜、鉄の全身鎧の上部、円形の鉄の盾に大きな|三日月剣《シャムシール》装備をした|悪夢の骸骨《スケルトンオブナイトメア》である。  リベッチオが菜緒虎からの情報を得てこの森で実験した結果は次の通りだ。 ・モンスターが上位種に進化する際、進化を促す者がいて条件を満たす素材がある場合は合成を選ぶことができる。 ・合成したとき性格が混沌なモンスターほど高い確率で支配下から離反する。 ・合成に失敗するとレベルが下がる。稀にスライムになる。 現在合成で確認されているのは以下の通り ・ミスト+ガイコツ=スケルトン ・ミスト+死体=ゾンビ ・ミスト+木人形=ウッドゴーレム ・スケルトン+死体=ゾンビ ・ブラックドック+ガイコツ=スケルトンドック ・ブラックドック+死体=ゾンビドック ・ロック鳥、ウルフでも同じ組み合わせで発生 ・スケルトンソルジャー+ラージ・スネーク系=|悪夢の骸骨《スケルトンオブナイトメア》 ・ウッドゴーレムを獲得し解析したことで悪韋がストーンゴーレム使役の技術を修得。 ・|悪夢の骸骨《スケルトンオブナイトメア》の合成成功率が絶望的に低く、出来た一体以降は作ることを禁止した。 ・今後、合成実験は、数ではなく種類を集める方針が採られアルファがその任務に就いた。 「リベ様これを」  森の中から一体の鎖帷子を身につけた腐りかけた死体がはっきりとした声量で声を掛けてきた。 リベッチオ期待のアンデット|屍食鬼《グール》である。 「おーなかなか賢そうだね」 「そうそう。理性があって不眠不休で動ける中間管理職って便利だよな。で、どうしたディ」  ディと呼ばれた|屍食鬼《グール》は腰に吊っていた革袋から二枚の黄色のカードを取り出しリベッチオに渡す。 「ギルドカードだな」 「ギルドカードですね」  悪韋と菜緒虎が同時に断定する。 「盗賊以外にも侵入者だ出てきたということは…」 『リベ様。剣を持つ龍…マッサチン国の国旗と盾に描かれた龍とソウキさまの寄親であるドラド辺境伯の旗を掲げた一団が接近しております』 「だそうだ」  リベッチオは部下の報告をそのまま口に出して告げる。 「来るべき時が来た…」 「だろうね」 三人は頷いた。
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