Before
 わたしに関わらないでください―――導かれるままにゲームをプレイすることになった『渚』。ゲームのクリア条件として、彼の守らなければならないキャラ―――『次代勇者』の少女と、彼は何とか出会うことができた。しかし、彼は困惑した。何故ならその少女は、自らの死を望む、死にたがりの勇者だったのだ―――。
かいり
(ID r9hykKTBRCOCE)
5.とある妖精の過去
死にたがりの勇者と守り人
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二人のズッキーニはかたみに…
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死にたがりの勇者と守り人4…
25 分
第一章 大いなる海竜種 1…
28 分
死にたがりの勇者と守り人2…
16 分
女、三人集いて
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第一章 大いなる海竜種 …
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朝日山神社奇譚−付喪神物語…
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治せないのは君の心だけプロ…
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夏休みの終わる世界―第一話…
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 第一話 気づいてはいけない
 
 俺は焦っていた。
 頭をもたげてきそうな想いに、何とか抗おうと、精一杯の努力をする。
 認めてはダメだ。
 存在を確信してはダメだ。
 知らない振りをして遣り過ごそうとする。
 なのに。
 好きだ―――――――――――――――――――――――――――――――。
 瞬間、鮮烈な想いが、俺の中を駆け抜けた。
 言葉ではなく、本能としての叫びにも似た衝動は、あっけなく証明してしまった。
 『それ』が確かに『在る』ことを。
 俺は、愕然とした。
 どうしようもなく、溢れ出す想いに。
 止めどなく堰を切ってしまった、この想いに。
 バカ、やめろ!
 俺は最後の力を振り絞って、打ち消そうとした。



 彼女に対して、俺が抱く感情の何もかもを。
 必死に戦おうとする。
 けれど、全ては無駄な抵抗だった。
 光莉(ひかり)が好きだ。
 大好きだ。
 好きで好きで、堪らない。
 もう、どうしようもないくらい。
 頭は必死に拒否しているのに、俺の心はもう、何者の言うことをも聴こうとはしなかった。
 俺の足掻きをあざ笑うかのように、今まで蓋をしてきた想いの全てが爆発する。
 俺の顕在意識が乗っ取られるのは、時間の問題だった。
 それは言葉になって、はっきりと頭の中に響き渡った。
 俺は、早田光莉(そうだ ひかり)を愛しているのだと。
 誰よりも。
 深く。
 俺は、胸元を掴んで途方に暮れた。
 とうとう……自覚してしまった。
 自分の心の在りかを。
 でも、それが分かったからと言って、どうなるというのだ。
 そう。
 どうにもなりはしない。
 俺と彼女は、結ばれない。
 それだけは真実。
 彼女が俺を想うことなんて、万に一つの可能性もないことなのだから。
 俺には、分かっていた。
 自分の本当の気持ちに気付いたが最後、その先には、苦しみしかないことを。
 思うが早いか、切り切りと痛みだす心に、顔が歪んだ。
 
 
 第二話 叶わない恋
 
 愛するべきではなかった。
 愛してはいけなかった。
 けれど。



 愛さずにはいられなかった。
 光莉を想うと、胸の中が甘く熱い感情で一杯になる。
 そして……それと同時に心の痛みも強く。
 慈しむ感情が強くなればなるほど、それが叶わないという現実が、俺の身体を蝕む。
 ともかく、俺は決心した。
 もう、なかったことには出来ない。
 これから一生、この甘美な幸福と、張り裂けそうな地獄を覚悟することを。
 月曜日の朝。
 一限目は数学。
 教科書をパラパラとめくる俺の頭を、ポンッと軽やかに叩く手。
 柔らかい、優しい掌。
 見なくても分かる。
 光莉だ。
 今日も、にこにこと眩しい。
「おはよう。翔一。宿題やって来た?
 俺は、わざと大袈裟に言う。
「当たり前だろ? そっちこそ。今日は当てられるぜ? 光莉の列」
「本当?
 目をくりくりとさせて、嬉しそうに俺を見る。
 それもその筈。
 光莉は、数学が好きなのだ。
 方程式なんか、大・大・大好き。
 何でも、『必ず答えが出る』のが、いいんだとか。
「でも、割りきれない時もあるじゃん?
 意地悪を言ったつもりだったが、光莉は意にも介さず、一層嬉しそうに言った。
「それがいいのよ! 『割りきれない』って答えが演算されたってことだから」
 分かったような、分からないような答え。
 ハテナマークを浮かべていると、光莉が笑って教えてくれた。
「あらゆるものが割りきれる訳じゃないってこと、演算が示してくれているの。世の中には、理屈じゃ割りきれないことがあるんだって、数学が教えてくれているのよ。数式がよ? それって凄くロマンを感じない?
 うっとりとした彼女の瞳に、俺は思わず頷いていた。
 数学にロマンがあるなんて考えたこともなかったが、光莉の言う通りかもしれないと素直に思った。



 俺は彼女程の数学バカじゃないが、それでも周囲には、俺にとっての数学は『得意科目』だと認識されている。
 そう。本当は苦手だなんて、誰にも悟られていない。
 それは一重に、俺のただならぬ努力の賜物だった。
 光莉の一番の得意科目で、引き離される訳にはいかないから。
 
 
 第三話 俺のライバル
 
 何故かは、分からない。
 でも、光莉と俺の勉強勝負は、出会った時から始まった。
 そう。
 小学校一年生の時に、隣の席になって以来。
 最初は、平仮名の書き取りテストだったと思う。
「今日は百点の人がいます。早田光莉ちゃん!
 担任の先生の声に、驚いて立ち上がった光莉は、周りからの拍手に頬を紅潮させて、嬉しそうに微笑んだ。
 その様子に、俺は俄然負けん気を起こした。
 次の週だったと思う。
 今度は、算数のテストがあった。
「わあ、凄い。今日も百点の人がいます。星見翔一(ほしみ しょういち)君!
 俺は勢い良く立ち上がって、皆からの称賛を受ける。
 隣の光莉も、嬉しそうに俺に向けて拍手した。
 ところが。
 よせばいいのに、奢った俺は、わざと見下した瞳で光莉を見た。
「ま、本気を出せばこんなもんさ。先週は手を抜いたから、お前が一番になっただけ」
 あからさまな挑発行動。
 最初キョトンとしていた光莉だったが、その表情が徐々に変化した。
 驚きから、沈黙。
 そして俺への、対抗心へと。
 ところが、予想外だったのは。
「いいわ。あたしも次回は、全力で頑張る!
 そう言って、手を差し出して来たことだった。
 しかも、にっこりと笑っている。



「あたしの名前は早田光莉。光莉でいいわ」
 瞳の奥に、喜びの炎を見た。
 そうか。
 コイツ、俺を競争相手に相応しいと認めたらしい。
 俺は驚きを悟られないよう、ガシッとその手を握った。
 強い力で握手して、虚勢を張る。
「こっちこそ。俺は星見翔一。特別に、翔一って呼ばせてやる」
 相手の口角が上がる。
「分かったわ。翔一。あたし達、今日からライバルよ」
 目の前の少女の炎が移ったらしく、いつしか俺の心にも火が点いていた。
 それから俺達の勉強勝負は当たり前のように続き、そして今日に至る。
 
「どうして、そんなにムキになるんだよ?
 悪友の清(きよし)から、飽きれるように言われたことがある。
「別に一位だろうが二位だろうが、どっちでも。俺達からしたら、あまり変わらないけど?
 小学校一年生の時から、学年首位と二位は、常に俺と光莉で独占してきた。
 だからどちらが一位になろうが、周囲の人間にとっては同じことなのだと。
 全く、清は分かってない。
 俺達は別に、周囲の視線を気にして、順位争いをしている訳じゃない。
 いや。最初のうちこそ、俺は周りからチヤホヤされるのが嬉しくて、それを励み に勉強していたのは事実だ。
 けれど、光莉と競争するうちに、そんな些細なことはどうでも良くなった。
 あまりに、彼女が凄過ぎて。
 
 
 第四話 見つめて欲しい
 
 勉強をしている彼女は、キラキラと輝いている。
 それが、どうしてなのか。
 理解するのに、時間は掛からなかった。
 彼女は『勉強を楽しんでいる』からなのだ。
 『学ぶ』ことを『心から楽しんでいる』人間を、彼女ほど生き生きと嬉しそうに知的欲求を満たしている人間を、俺は見たことがない。



 それは、十八歳の今になっても同じ。
 今までの人生で、光莉以上に『純粋に』楽しんでいる人間には、ついぞ会えていない。
 彼女は、誰かに勝つ為に勉強しているのではなく、自分が好きな学問で、俺という良きライバル(笑)と切磋琢磨をしているだけ。
 そう。
 プロのアスリートが、競争を競技として楽しむように。
 競いながら、より高みを目指していくように。
 俺は、彼女の才能に魅せられた。
 授業中の集中力。
 問題を解くスピード。
 放課後の図書館での勉強。
 キリリとして、しかも嬉しそうに机に向かう彼女の姿は凛々しくて。
 その結果紡ぎ出すのは、いずれも華やかな高得点。
 彼女はそれでも奢らず、嬉しそうに点数を眺めていた。
 自分が習得したことの成果を、客観的に見られるのが嬉しいと言うのだ。
 彼女にとって試験の点数は、自分が多くの知識を得られたことを示す、嬉しいバロメ
ーターのようだった。
 そんな彼女が、俺には眩しくて。
 光莉に競争相手に選んで貰えたこと、光莉と一緒に競い合えることが、とても誉れ高く思えた。
 だから。
 他の誰の賛辞より、彼女の尊敬の眼差しを受けたいと、いつしか俺は望むようになっていた。
 心から。
 
 彼女に、俺を見つめて欲しい。
 俺のことで、頭を一杯にしたい。
 彼女に、凄いと思われたい。
 誰の称賛も、いらなくなっていた。
 望むのは。ただ一人の関心を俺に向けさせること。
 その為には、俺が一位になるしかなかった。
 だから、一位と二位とじゃ雲泥の差。
 光莉に負けると、本気で落ち込むし、勝てば富士山より高く舞い上がる。



 彼女も俺の本気に触発されて、勝てば大喜びし、負ければ本気で悔しがった。
 もちろん、ひとしきり悔しがった後に「あたしの完敗。翔一、凄いわ」と言って、誇りに溢れた眼差しで、俺を見てくれるのだが。
 その瞳の光を受け止めるのが、俺には何よりの喜びだった。
 
 俺はあくびを噛み殺して、方程式を反芻する。
 昨日、宿題を解いて、予習を終えたのが夜中の二時。
 明らかに寝不足。でも。
 必死に努力しているなんて光莉に悟られたくなくて、あくまで表情だけは余裕たっぷりな振りで乗り切るのだった。
 
 
 第五話 桜、桜、桜
 
 昼食の時間。
「腹減ったな。さ、行こう」
 俺は弁当を抱えて、いつものように光莉を屋上に誘った。
 ところが。
「翔一、今日はあたし、行きたい場所があるんだけど」
 そう言ってにっこりと笑うと、おもむろに大きな重箱を取り出した。
 言われるままついていった俺は、思わず息を飲む。
 咲き乱れる、薄紅色の花々。
 一瞬。学校にいることを忘れた。
 それが校門の桜並木だと分かるのには、時間が掛かった。
 毎日、見ている筈なのに……。
(こんなに綺麗だったっけ?
 敷物を広げると、光莉が嬉しそうに俺を促す。
「さ、さ、座って座って。昨日から、考えてたの。数学のテストの時間、ふっと外を見たら、桜の花びらが舞っていて……それが凄く綺麗だったから。そうだ、お花見しようって思って。今日のランチの計画をね」
(すげーな、おい)
 何が凄いって、俺なんか顔を上げる余裕の欠片もなかった昨日のテストで、ここの桜を眺められた光莉がだ。
 しかも、今日のお昼の計画まで練ってたって言うんだから……。



 俺の正面に座ると、重々しく大きな包みをデンと置く。
「じゃじゃ~ん!
 効果音と共に、ゆっくりと蓋をオープンする。
 と。
 俺は思わず目を見張って、唾を飲んだ。
 黒々とした、艶やかな海苔の輝き。
 鼻孔を刺激する、磯の薫り。
 メインの海苔巻きの隣には、黄色が食欲をそそる出汁巻き卵。
 ホウレン草のごま和え。
 キンピラごぼう。
 シュウマイ。そして肉団子。
 プチトマトにポテトサラダ。
 いつもの弁当とは明らかに違う『花見弁当』だった。
 しかも、分量が明らかに多い。
「さ、食べましょ。あたし、今日は朝五時に起きて腕を振るったんだから!
 まるで宝石箱のようなそれを、両手で俺に差し出す。
 思わず、胸がキュンとする。
 何だ何だ?
 食べ物で胸がキュンとするなんて、そんなに飢えてるのか、俺?
 自分で自分に突っ込みながらも、お言葉に甘えて、磯薫るメインディッシュに手を伸ばす。
 中の具は、キュウリ、卵焼き、乾瓢、青菜、桜でんぶ。
 輝くお米がぎっしりと詰まった中に見える、色彩鮮やかなそれを口に運ぶ。
 次の瞬間、口の中に幸せの味が広がった。
 思わず空を仰ぐと、満開の桜、桜、桜。
 視界も、味覚も、春爛漫になる。
「ねえ? 美味しいでしょう?
 口が一杯で、思い切り首を縦に振る。
 
 
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