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桜の花弁が一つ、二つ、絶え間なく舞い降りてくる。桃色にふくらみざわめいていた桜の木も少し痩せた気がする。ちらちらと小枝が覗いているのを見て、私は手の平を花弁にかざした。触れそうになった途端、ふわりと浮き上がる。 手をそのまま勢いよく横に滑らせると、強風が生まれ木々を薙ぎ払った。 積み上がった花びらは荒波のように反り上がり、枝から多くの花弁が旅立った。テレビの中のような、作り物の鮮やかな光景。それに満足すると風は止み、花びらは地面に落ち着いた。 動画にでも撮っておけばよかったかな。けど動画撮るの下手くそだし、撮ることに気を取られて肝心の風起こしが微妙だったら本末転倒だ。 偶然見ていた女子が、なにあれすごいと友達と顔を合わせながらはしゃいでいる。 私は人の親からではなく、桜の木から生まれた子だ。だから見ての通り、桜の木に宿る不思議な力を使える。 今日は桜の子に相応しい景色が見れた。一人で得意げに鼻を鳴らすと、後ろからファイルの背表紙を肩にのせられた。 「《春輝|はるき》、勝手に桜を散らせたな……まだまだ楽しめただろうに」 細かいことにうるさい委員長の柏木だ。いい気分だったのに委員長のせいで顔が引きつる。 法律にだって校則にだって、勝手に桜を散らせるな、なんてことは書かれていない。暗黙の了解みたいなものだし私を拘束する力はない。 「そうやって止める根拠はなんだよ。校則にもないだろ?桜を散らせるなって」 振り向いて思ったことを言ってやったらすぐ足を進める。追いかけてくるなよ……!そう念じて両ポケットに拳を突っ込んでいると、また委員長が声をかけてきた。 「なんだ?」 「俺に勝ったら校則に引っかからない範囲で好きなように力を使っていい。負けたら学校の許可なく能力を使わないこと」 苦々しい顔だったのが打って変わって笑みを浮かべている。私は何の根拠があってそんな条件出せるんだよと笑い飛ばしそうになった。あいつより私の方が力が強いのに。 ちょっと吹っ飛ばしてやるだけで委員長の小言を聞かずに済むんだ。受けないわけがない。 「いいぜ、やろう」 頷いて聞き届けた委員長は煤けた見た目の体育館に向かい、鍵を差した。いつも授業で使う方の体育館より新しいのに、見た目はその逆だ。ここは能力者の訓練と文化祭の発表くらいにしか使わない。ペンキを塗り直す順番も後回し、ということだ。最近の能力者は欲が少ないらしく、訓練も積極的に行わないからここはほとんど閉じられている。 私はもちろん訓練してここまで伸ばしたけど、先生に見られながらやるのなんて性に合わないから、山やら校舎裏やらで自主練を繰り返していた。 対決のルールは簡単。能力を使って戦い、決められたものに先に触れた方が勝ちだ。私の場合首に下げているペンダントで、委員長は右手の中指につけている指輪だ。 制限時間の五分を示すデジタル時計。機械音を三回鳴らすとカウントダウンが始まった。 何やら大きな緑色のものを腕を張り付かせ、それで身を隠している。 最近全力を出すことがすくなく物足りないと思っていたところだ。ここで木っ端微塵に吹き飛ばしてやろう! 左足で強く踏み込み、拳を突き出す。前のめりになって強風を委員長に突きつけた。 視界を遮る強風で委員長の姿が見えなくなる、風が止んだら床に伸びている委員長が見れるだろうと息をついた。 「予想通りだ!」 「は!?」 委員長に張り付いていたものは小さくなっていたものの、本人は無事に立っていた。 そんな馬鹿な、あんな強風で被害は武器だけに収めるなんてことあるのか!? 「葉の盾を落とすこと自体は君なら半分の力でできるだろう。しかし一度に全力を出し切った。魔力が戻るまで時間がかかるだろう」 私の魔力の残量は爪の色でわかる。鮮やかな桃色だったのに、先端との区別が曖昧なくらい白くなっていた。眺めていても一向に色が戻ってこない。 委員長が歩み寄ってきて、指先で私のペンダントに触れた。 「僕の勝ちだ。ということでこれからも君の問題行動への注意を続けるよ」 勝ったのに淡々と指輪をポケットにしまった。 力だけなら私の圧勝だ。 もしも攻撃を二回に分けていれば、私は勝っていただろう。 へたり込んだまま茫然とする私を見下ろす。さっさと出て行ってくれと思ったら、わざわざ後片付けを済ませて私を待っていたらしい。右手にぶら下がる鍵を見ていると、もう片方の手を差し伸べてきた。 「吹っ飛ばされたわけじゃあるまいし、心配ご無用」 私の右手は委員長の手を取ることなく、突き出して断った。左手をついて立ち上がり、足早に体育館を去る。 本当つまんなくなったな。 左手についた埃を払い落としてから、日課の寄り道もなしで大人しく帰路についた。 自由時間があれば能力を使って遊び回っていた私だが、これからは違う。 昨日は何もする気が起きずいつもより早く寝たから、今日は朝の五時に起きて支度を済ませる。 静まり返った町を駆け、校門の前で屈んで息を整えた。よし、休息は十分だ、わたしにはやるべきことが……! 顔を上げると、門は閉まっていた。 今日は休みだったかな?さっきまで平日だと思い込んでいたのに、こうも静かだと休日な気にさせられる。 校門を飛び越えることもできるが、私はインターホンを鳴らし職員さんに聞いてみることにした。 今日は私が思っていた通り平日だったが、こんな時間にくる生徒がいるとは思わず閉じていたらしい。職員さんが早いねと言いながら門を開け、私はやりたいことがあるんですと敷居を踏み越えた。 学校に入ってすぐ職員室に向かったはいいが、教室以外の鍵を持ち出すことはできないと言われてしまう。仕方なく自分の教室の鍵だけ取り空けておいてあげた。 電気をつけたりカーテンを開けたりは後の人に任せ、私は校舎裏の庭で能力の練習をする。 私は今まで思うままに能力を使い、飽きたり疲れてきたらやめるというのを繰り返していた。魔力の量は入学時に一回測ったきりだ。 学年も上がったことだし、一度測ってもらうべきか? 他の生徒は定期的に測りに行っているらしいが、私は面倒だからと行っていなかった。 よく考えてみると私は自分の能力のことをわかっていなかった。もちろん他人の能力も。そのことが昨日の敗北を招いた。 まずは調べることが先だな。 そう決めたから放課後、保健室のドアを恐る恐る開けた。私の体は丈夫で、怪我も水で洗ってそのまま。保健室のお世話になる日なんて来ないと思っていた。 測るときは保健室へと言われていたが……健康な状態で保健室に行くことにちょっとだけ罪悪感を覚えてしまう。 「あらいらっしゃい。珍しいね」 「そうだな。あの……今日は魔力を測りにきたんだ、見ての通り!」 頭上に浮かべた手をまっすぐ下ろして、傷一つない自分の体を見せつける。 「わかった。それじゃ奥の部屋にきて」 慣れない保健室にきてぎこちない私に、先生はくすっと微笑んでから奥の部屋に案内した。中は一つだけの窓から日が差し込んでいたが、ごちゃごちゃと並ぶ古びたロッカーや棚の影が落ちて薄暗い印象だった。 日光に混じってしんしんと注ぐ埃。。ふっと風を起こせばどう見えるのだろうか。 「それじゃ、この測りに手を乗せて」 声がした方を見ると懐かしい器具があった。ぱっと見は普通のはかりだが、能力者が手を乗せると数値が出る。ぐっと息をのんで手を乗せると、目が追いつかない速度で数字が切り替わり、気分が高揚する。入学時の数字を越してもまだ止まらず、いつになったら止まるんだと手が震えた。 やがて緩やかになり、一般的な入学生一人分の魔力が増えていた。 「6.5。結構魔力が高いのね。よく使うの?」 先生は何桁も続いたのを四捨五入して告げた。 「はい、それはもう他とは比べものにならないくらい」 汗ばんだ手を離してそう得意げにいうと、先生は乾いた笑いを浮かべた。 「そういえば同級生の魔力の平均ってどのくらいですか?」 「そうね……3.4くらいかしら。でも柏木くんは4.1あったわ」 入学時は同級生のなかでもそれほど高くなかった委員長が平均越え!?それも私とかなり差を詰めている。試合前はてっきり二倍くらい違うと思っていた。 わたしが知らないうちにどんどん追い上げてきていたようだ。しかし油断しているうちに学年一を奪われるなんてあってはならない。 それから、今まで関わることもないだろうからと他人の能力を知ろうとはしなかった私が、先生に他の能力について聞き込んだ。 委員長の盾は葉でできていて、付け替えてすぐは強度が落ちる。しかし新しい盾ができるまで絶対に前の盾は腕から落ちない。勝つとすれば最初の攻撃で盾を壊し、強度の落ちた盾ごと吹き飛ばす……といった感じか。 「しかしあいつの盾とお前の風は相性が悪いな」 「何?能力に相性もあるのか?」 「ああ、あれは暴風を耐えるために作られたような盾だ。火に当たると燃え広がって使い物にならないがな」 今はまだ魔力の差があるが、もしももっと差を詰められたら……強度の低い盾になっても吹っ飛ぶことなく堪えたら……。 考えたくはないが、そうなることもあるかもしれない。風の能力も引き続き練習するが、火の能力も覚えてみるか……。 先生に聞くとあの盾は風の1番の天敵といってもいいらしい。力押しだけでは勝てないことも考えて、天敵の天敵を取り入れようとした。 他の能力は覚えようと思えば覚えられる。しかし最近は覚えても伸ばそうとする人も少ないらしい。 そりゃ能力なんか社会に出たとき役に立たないもんな。 他の生徒の能力に対しての無気力さが私をぶっちぎりのトップにしているのだ。 私の力の元である桜の木に手をついて、火の力を受け取りたいと念じる。すると火の力らしく熱いものが手を駆け巡る。 火の力は危険だからその場で試すことはできなかった。運動場で消火器を持った先生が見守る中、親指と人差し指を擦る。 すると人差し指の下からぼっと火が現れ、手を引き離すとそのまま浮かんでいた。押し出すように伸ばした手をギリギリまで近付けると、真っ直ぐに飛んで行った。 魔力の消費量が風より多いだけで、ちゃんと使えるのはわかった。 しかし心に虚無感が渦巻きはじめた。 視界が歪み、どんどん黒く染まっていく。真っ黒な闇に赤いものがふわふわと舞っていた。 火がくすぶる音と人のうめき声。 体育館の床に倒れ込み、固く目を閉じて荒い息を繰り返す。しばらくしてうめき声が消え、自分の呼吸音の方が鮮明になる。 「他の能力を覚えることは推奨しない理由がわかったよ……」 火の能力を使うととてつもない不安に襲われ、次の技を繰り出す余裕もなかった。練習していくうちに平静を保てるようになったかと思いきや、能力を使わないときも不安や苛立ちが残るようになっていた、 あれだけ楽しかった能力が今は全く楽しくない。そんな日々を過ごしていた私の前に、息を切らせて膝に手をついた委員長がいた。 「なんだよお前」 「地下に魔獣が現れたんだ!頼む、君の力が必要なんだ!」 「まさか私の能力で魔獣と戦えと?先生は何をしてるんだ。こんな生徒を戦わせて……」 「……この件に先生は関係ない」 視線を逸らした委員長に対し苛立ちが走った。 「お前、学校の許可無しに能力を使うなと言っただろ!?なんなんだよ……!」 声を荒らげて委員長にぶつけた後、その場から全速力で走り去った。とにかく委員長の顔を見たくなくて、一心不乱に走る。気付いたら一階の渡り廊下から中庭に出ていた。 許可なく動くなと言ったくせに自分たちは先生に内緒で何かするのは腹立たしい。魔獣なんて、能力の使用が今ほど厳しくない時代に生み出されたものだ。魔獣と戦うことの方が、桜を散らすことなんかより危ない。しかし大人気なく声を荒らげたのは違うんじゃないか。 柱に手をついてこれからどうするべきかとため息をつく。 「あら、桜子ちゃん」 高いけどキンキンと刺すような感じではなく、むしろ柔らかく落ち着いた声。 「枇杷さん……」 三年生でトップクラスの魔力を持つ《枇杷日十三|びわひとみ》さんがいた。魔力も扱い方も私以上のすごい人だ。 「珍しいね、ため息なんて」 「はあ……ちょっと許せないことがあって」 私は枇杷さんに全てを話した。すると枇杷さんはすぐに答えを出さず、私について話した。 「あなたは桜の木から生まれた。簡単に言えばそうね。でも詳しく言うと、桜の木に込められた期待から生まれたの。新生活への期待、開花への期待、それらが集まってあなたが生み出された」 枇杷さんは私に優しく言い聞かせる。桜から突然生まれた、と思っていたのに、人の期待が込められていたと知ると不思議な気分になる。能力なんて自己満足だと思っていたのに……。 委員長は次の葉が出てくるまで落ちない責任感と我慢強さ、絶えないことを祈る気持ちから生まれたらしい。よく考えれば、委員長が何の理由もなく無断で魔獣と戦うとは思えない。 「私も準備ができたら救援に向かうからあなたは先に行って。それと、自分が生まれた理由を忘れないでね。そうすることで能力は扱いやすくなるわ」 枇杷さんの話を聞くと変な意地なんて忘れた。私の能力に期待し、求めているなら使ってやろう。 その頃地下室では一年生と二年生が苦戦していた。 「すみません先輩……僕たちのせいで……」 「いや、君たちは悪くない。封印という手を選んでおきながら管理を怠ったこの学校の責任だ」 かつて能力を悪用した事件があり、それから国は能力に関わるものを過度に恐れるようになっていた。魔獣を処分する決断を引き延ばし、脆くなっていた封印を一年生が誤って破ってしまった。先生に報告すれば魔獣を討伐できる能力者を派遣してくれるだろう。しかし、封印を破ってしまった一年生に厳しすぎる処分を下すかもしれない。そう考えると自然に魔獣に立ち向かっていた。 魔力は使えば使うほど強くなる。しかし魔力の使用も制限された現代の生徒たちは、昔なら考えられないほど苦戦していた。魔獣と戦うのも初めてであり、何もかもわからないまま魔力をただ消費する。 一年生の一人は魔力が尽き、ぐったりと壁にもたれていた。 「先生になんとかしてもらうしかないか……?」 柏木が諦めかけたそのとき、魔獣が桜の花弁に包まれた。ぐるぐると魔獣を取り囲んでいると突然燃え上がった。 「待たせたな!」 待ち望んでいた春輝は、桜の竜巻を伴ってやって来た。倒れた魔獣に足を乗せ、地下室に声を響かせる。 どれほど魔力を使ったのかはわからない。しかしあれほどの能力を使っても顔には余裕があり、何より一人で魔獣を倒した。後輩からも、ここの誰よりも頼りになる攻撃型の能力者だとわかった。 春輝は魔獣の体からふっと飛び降りると、埃を上げながら着地した。 「状況を説明してくれ」 「来てくれたんだな……!さっき君が倒したから、残りの魔獣はあと三匹だ。ここより奥に集まっている!」 柏木はふらふらと白く染まった髪を揺らした。 「その髪……!?他のやつの魔力はどれくらい残っている?」 目を見開いて、委員長の奥でぐったりしている生徒に視線を配る。気付いた生徒たちが各々残りの魔力を答える。 ぎりぎり戦えるのは紙を操る三椏と、魔力を回復する梨田、液体を操る亜麻仁だ。その中で特に春輝が興味を持ったのは……。 「液体って水とかか?」 「えっと、水もそうですが魔獣を弱らせる聖水を……魔力が減ったせいで思ったように使えなくて……」 「そうか、油は使えるか?」 「油、ですか?使えますけど……」 魔力は残り少なくても勝てるかもしれない。 私はこれから討伐する方法を説明する。 「先輩、危険ではないですか?」 「大丈夫だ、私は動きも素早いからな」 自分への自信、後輩への自信を込めて言うと引き止めるのをやめた。 まず梨田に全員の魔力を回復してもらう。 魔力が回復した亜麻仁の手のひらに油の玉が浮かび、じゅっと差すように染み込ませる。油が染み込んだ紙が十枚できた。 そのまま三椏の手から飛び立ち、奥にいるであろう魔獣に向かう。魔獣は紙に気を取られていた。巨大な魔獣が紙に手を伸ばし得意げに牙を剥いたところに、桜の花びらが渦巻いた。 花びらは紙に触れたことだろう。火に変わり、油の染み込んだ紙が燃え上がらせる。 私は断末魔の声を背に大きく飛び去り、みんなの元に戻った。 「ただいま」 「おかえりなさい!」 みんな駆け寄って私の生還を喜んだ。自己満足だった能力がこんな風に役に立つとはな。 期待に応えようと思いながら火を使うと、不思議なことに不安も疲れも出なかった。火なんて危ないし、滅多にない対決にしか使わないと思っていた。危ないだけじゃなくて、人を助けることにも使えるんだ。能力って自分で楽しむだけが使い道じゃないんだな。 なんとか先生には言わずに済みそうだ、と顔を見合わせてから出口へ急ぐと、私が来る前に倒されたはずの魔獣が床にいなかった。 毛むくじゃらの体がそびえ立ち、咆哮が響き渡った。 「嘘だろ!?」 私でも流石に圧勝とはいかないだろう。とりあえず他のやつを退避させようとした私の前に大きな爪が振り下ろされた。大きな影が私の体を捉える。 「くっ!」 直前で前に躍り出た委員長が爪を防いだ。盛りあがった葉脈に爪が引っかかる。ぎりぎりと押し問答を続けていると……。 重い音が空気を揺らした。引っかかった盾を持って行きながら魔獣は仰け反って喚く。手はあまりの痛みに空をかき、ガラ空きになった首を巨大な弦楽器が叩き折った。 「お疲れ様です」 枇杷さんは弦楽器をひょいと回して背負い、魔獣の頭の上に凛と立っていた。 外に出て地下室の扉を閉じてから、助かったことに安堵した。枇杷さんは先生に話をつけてくれると言ってくれ、不安は全て消えていた。私たちは助けてくれた枇杷さんを取り囲むような形でお礼を言った。 「どういたしまして。今日は久しぶりに戦えて楽しかったー」 枇杷さんは微笑んだ後伸びをする。私は疲れというものを感じさせない人だな……と視線を離せなくなった。 「二年生トップの春輝さんと試合では負けなしの枇杷さんが見れたなんて……!」 「燃えたのもすごかったけど、桜の花がぶわああって綺麗だったよね!大きな楽器を軽々と振り回すのもかっこいいし……」 「春輝、今日はありがとう。その、いい使い方だった……」 後輩はまるで漫画の中のヒーローのことみたいに盛り上がるし、いつも小言ばかりの委員長もぎこちないけど褒めるし……本当、人の気持ちって風よりも変わりやすいな。……悪い気はしないけど。
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