Before
 わたしに関わらないでください―――導かれるままにゲームをプレイすることになった『渚』。ゲームのクリア条件として、彼の守らなければならないキャラ―――『次代勇者』の少女と、彼は何とか出会うことができた。しかし、彼は困惑した。何故ならその少女は、自らの死を望む、死にたがりの勇者だったのだ―――。
かいり
(ID r9hykKTBRCOCE)
5.とある妖精の過去
死にたがりの勇者と守り人
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死にたがりの勇者と守り人5…
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アマガサ×ドロップ
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海色の鯨第一章 色あせた夏…
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スノゥメイカー
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19 分
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ずるい人
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FCWeelOfFortu…
8 分
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16 分
FCWeelOfFortu…
11 分
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8 分
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11 分
みえる人
8 分
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8 分
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14 分
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14 分
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黒王国物語 エレン編(2)…
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異世界大戦〜異世界遭遇〜プ…
8 分
異世界大戦〜異世界遭遇〜プ…
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13 分
とある鍛冶屋の初恋物語1 …
14 分
とある鍛冶屋の初恋物語2 …
12 分
青春怪奇譚 ごーすとれいと…
10 分
死にたがりの勇者と守り人1…
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俺は今日から潔癖吸血鬼1:…
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転生した魔法少女2:私って…
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始祖の竜神と平凡の僕。1.…
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ピアス
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ときには、心休まる休息を
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夏空と君と私と、感情の話。…
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嘘つきスペクター君の嘘は優…
11 分
夏空と君と私と、感情の話。…
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勇者を召喚したら前世の孫が…
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俺の奥さん。先に〇〇とメイ…
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俺の奥さん。猫 後輩
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表裏ラビリンス退屈な日常
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鋼の心に灯すは紫炎~再生編…
12 分
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始祖の竜神と平凡の僕。2.…
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鋼の心に灯すは紫炎~再生編…
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ネバーエンド・ラブストーリ…
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異世界大戦〜異世界遭遇〜プ…
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世紀末UFOビーチボール仮…
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"自問"私と貴方、初めまし…
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治癒魔法でも治せない君の心…
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水流のロック
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治癒魔法でも治せない君の心…
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転生した魔法少女3:私って…
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青き空の中の赤き炎民宿レハ…
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死にたがりの勇者と守り人3…
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青春怪奇譚 ごーすとれいと…
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スマートフォンから始まる恋…
17 分
転生した魔法少女1:私って…
29 分
ちょっとだけ切ないストーリ…
35 分
夏のはじまりの日
34 分
クリスマスプレゼント
26 分
第一章 大いなる海竜種 2…
10 分
贖罪のブラックゴッド果てな…
24 分
二人のズッキーニはかたみに…
21 分
死にたがりの勇者と守り人4…
25 分
第一章 大いなる海竜種 1…
28 分
死にたがりの勇者と守り人2…
16 分
女、三人集いて
14 分
第一章 大いなる海竜種 …
61 分
朝日山神社奇譚−付喪神物語…
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治せないのは君の心だけプロ…
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夏休みの終わる世界―第一話…
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 朝の鳥が悲鳴を上げ、飛んでいく。
 その様を、ずっと、ずっと、エレンは見ていた。
 先日、ミツル・カヅキが自分を殺そうと毒入りの饅頭を拵えて来た。
 事無きことを終えたが、その事にエレンは胸を痛めていた。
「エレン姫様、ここへいらしていたのですか」
「あ、ウィルさん」
 そこに、シュヴァルツ王国の元帥だったウィルがやって来る。
 ウィルの目にはまたもや隈が出来ていた。
「ずっと最近、ウィルさんは考え事をしていらっしゃいますが、どうされたんですか?
「エレン姫様、貴方様はただ、シュヴァルツ王国の事を考えていて下さいね」
「ウィルさん、私は考えています。必ずやお父様の遺言を果たすつもりです」
「エレン姫様。私達は、その為に動いているのです。貴方はただ前を見据えていて下さい」
 ウィルはそう言い、振り返る。すると、自分の弟――フェイが自分とエレンを見据えていたのを知った。
「あ、フーくん!



「兄上の前だ、エレン姫様。全く、勝手に出歩くのはいい加減にしろとあれ程言ってるだろ!
「あ、ごめんごめん」
「本当に思ってるのか? 全く、俺の苦労も分かってくれよ」
 フェイが苦言をするや、エレンは大丈夫とだけ言って、フェイとウィルから少し離れた場所で朝の空気を吸った。
「兄上、私は思うのです。エレン姫はこのまま、何も重みを持たず生きて欲しいと。それは、姫護衛騎士として間違った考えなのでしょうか?
「フェイ、そうですね。私が行っている行動からすれば、それは裏切りに等しいです。でも、その気持ちも分かりますよ」
「兄上……、私は、エレン姫様には普通の幸せを抱いて欲しい。本音を言うと。だけど、だけど、シュヴァルツ王国を復興して欲しいのも事実なのです」
 それは護衛騎士として悩ましき思いだった。兄も周りの者も、シュヴァルツ王国の為に動いている。
 やはり、これは、裏切りなのだろうか。
「フェイ、貴方は変わらないで下さいね。純粋に、エレン姫様を守るのです」
「兄上……」
 ふと、フェイは頭を過ぎる事があった。
 自分の兄は、まさか、倫理的に良からぬ事をしているのではないかと。
 いや、それは間違いだ。兄が国の為に下の者に命じ、間違ったことをしているのではないかと。
 まだ、フェイは知らない。純粋に姫と国を思うフェイの裏側で、行われている数々の出来事を未だ知らぬままでいた。
 
 
 
 それは昼時だった。
 ミーアは急いで買い物から帰ってきた。ある噂を聞いたのだ。
「ねえ、ラルフ、レオン。嫌なお知らせがあるわ」
 自分の息子であるラルフと、その息子と遊ぶためにやって来たレオンは慌てて帰ってきたミーアに驚く。
「実は、ジュリアがツツジの里で拷問を受けているって話よ」
「は、ジュリアがか? なんで、ジュリアが……あいつ、危ない話に乗っかりでもしたか?



 ジュリアに少し好意を抱いていたレオンは、ショックを隠しきれない様子だった。
「実は、母さん。俺も、言わなきゃならない事があるんだ」
「ラルフ、どうしたの? そんなに改まって……」
 ミーアは、そう言い息子を見据えた。すると、ラルフは重い口を開いた。
「シュヴァルツ王国騎士団から招集礼状が来た。俺は戦場に行かなきゃならない」
「はああああ? お前、ケーキ屋になるつもりじゃなかったのかよ!
「どうやらケーキ屋にはなれないみたいだ。ツツジの里を襲撃するとの、元帥閣下の命だ」
「ラルフ……、そんな、やっとずっと一緒に暮らせると思ったのに……」
 まさか、こんなに早く、シュヴァルツ王国復興の狼煙が上がるとは。
 しかも、ツツジの里は元シュヴァルツ王国の領地だったではないか。今は、何やらノールオリゾン側に付いているが。
「セシル騎士団長には良くして貰った身だ。裏切ることは出来ない」
「ラルフ、分かったわ。それが貴方の選ぶ道なら私は応援するわ」
 ミーアはそう言いながらも、自分の偽りの言葉に吐き気がしてしまいそうだった。
 本音を言えば、大事な一人息子を戦場に行かせたくない。養子のノエルはノールオリゾン国に捕まったままだし、不安を抱えたまま一人になるのはもう嫌だ。
 民衆の言葉は無力にしかないのか。ミーアは無念を抱いた。
 
 
 
 リリアンはマクスウェル家領主の家に忍び込んでいた。
 理由は簡単だ。同志のモニカを牢獄から出す為である。
 鍵はこっそり同じ物を作って持ってきた。
 あとは、モニカを救出するだけである。
「あ、リリアン……どうしたの……?
 牢屋にいたモニカは酷く痩せていた。
 おそらく、まともに食事をしていないせいだろう。
「馬鹿モニカ、あんたを助けに来たのよ!
「リリアン、ありがとう……」
 こうして、モニカはリリアンによって、救出された。
 しかし、肝心のモニカは天使教の本山であるリーフィ村に帰っても、口を閉ざしたままだ。
「モニカさん、吐いて下さいませんね。何も。きっとマクスウェル家で辛い事があった


のでしょう」
「そうですね。リリィ様……、あたし、許せないです。あのマクスウェル家の領主の事……」
 続けざまに、リリアンはマクスウェル家領主に苦言した。
「モニカの事もそうですけど、澄ました顔して、良からぬ事をしているって噂でしょ! お金で物を言ってるものじゃないですか。そんなの許せない!
「リリアンさん、口が過ぎます。でも、確かに、マクスウェル家のやっている事は度が過ぎていますね。ダニエル・フォン・マクスウェル……ただ者ではないですね」
「あたし、モニカの敵を取る為ならなんでもやりますから! いつでもご用命を!
 そうリリアンが告げるや、リリィはリリアンに下がるように伝えたのだった。
 天使教の教会の一室。
 そこで、少年――ユウと、天使教会の教皇である老爺――セラビムが話をしていた。
「そうか。シュヴァルツ王国が生意気にも、ツツジの里を襲撃か……」
「ええ。その書類にはそう書かれています」
 先日、騎士団長の部屋を漁った時見つけた書類を、ユウはセラビムに手渡した。
「今すぐにでも、ノールオリゾンやツツジの集落に伝えるべきでしょう」
「ああ、そうだな。さすれば、我らの信頼は得られるだろう」
 ご苦労だった、それだけセラビムはユウに告げる。
 それを聞いたユウは、そのまま部屋を後にしたのだった。
 ユウはその後、教会の掃除をメリルと一緒にしていた。これも、神子であるユウの勤めだ。
 今一室にいるのは、ユウとメリルだけだ。他には誰もいない。
「ねえ、ユウ。君、何か良からぬ事をしているんじゃないよね?
「それは、どういう事ですか。メリルさん……?
 メリルに告げられ、ユウはずきんと胸が痛んだ。
 先日、アリスに暴力を振るった事が思い起こされる。
 自分でもよく分からなかった。神子という権力支配により、思うがままアリスに暴力を振るってしまった。
 それは自分の汚い本能のせいかもしれない。
「君、噂になってるよ。信者であるアリスさんを強姦したんだって? 神子の分際で、そんなことをするの?
「……メリルさん、何が言いたいのですか?
「僕はね、思うんだ。天使教なんて嘘っぱちって。そんな事をした君にも、それを命じたセラビムにも嫌気が差すよ」



「メリルさん、貴方も神子ですよ。セラビム様の言う事は絶対です」
 ユウはメリルに、そして自分に言い聞かせるように告げる。
「さあ、どうだろうね?
 メリルは笑みを浮かべ、告げた。その笑みが、ユウにとっては背徳心を突き刺すような感覚だった。
 
 
 
 リーフィ村に、セシルが帰って来た。
 久々にシュヴァルツ王国に帰ってきたが、既に街はノールオリゾン国のものだった。
 セシルはその事に危機感を抱いた。このままでは、形勢逆転など不可能だろう。
 家に帰ってくるや、家は荒らされていた。
 そして、家に残していた妻――アリスは魂が抜かれたような状態だった。
「私の神様は死にました」
 セシルがアリスは話しかけるや、アリスはその事しか告げない。
 よほど、ショックな事があったのだろうか――セシルは魂の宿らない妻を抱きしめる事しか出来なかった。
 数日後、セシルが知った事だが、神子が自分の妻を寝取ったというのだ。
 その事実を聞いた、セシルは天使教に怒りを覚えた。そして、妻に何も出来ない自分に怒りを覚えた。
 ツツジの集落を襲撃するための報告を、ウィルにしたセシルはこうも告げた。
「アリスは、辛い思いをした。私は何も出来ない自分が悔しくて仕方ないのです。今すぐにでも、己の剣で、天使教を滅ぼしたい。妻を傷付けた天使教を……」
「どうやら、天使教とノールオリゾン国が繋がりを持とうとしていたのですね」
 ウィルは冷静に、冷静に分析をした。
 神子・ユウは己の意思だけで、情報を収集したとは思えない。神子の上には教皇がいる。
 恐らく、ノールオリゾン国に信仰を広めようとした、セラビムの策だろう。
 これは、天使教を信仰しているエレン姫に対しての冒涜であり、反逆である。
 ならば、天使教を滅ぼすしかないのか――ウィルは、そう決断した。
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