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――参加者――  今年も席が空いた。  毎度のことだが、寂しいものだ。  以前のトップはよくやってくれたが、死んでしまっては仕方ない。  人間の寿命はよくわからないものだ。  百年生きる者もいれば六〇年しか生きられぬ者もいる。  彼も若い頃は素晴らしい魔術師だったが、老いには勝てなかったらしい。  ともかく、空いた席は埋めねばなるまい。  玉座に座る実力者を選ぶには、やはりこれしかない。  今回も、やる。  参加者は九人。  歴戦の勇士に絶対の王。地上では名高い魔術師ばかり。  そうでなければ、魔術世界の頂点たる天界の玉座は見合わない。  さてどうしようか。  前回は大魔術師と呼べる者ばかりだったし、今回は少し趣向を変えてみようか。  まずは一人目。  白花の騎士王国、エタリア騎士団副団長。  魔術の才には欠けるものの、三度の戦に貢献した騎士。  冠する名を、《純騎士|じゅんきし》。  続いて二人目。  天界にて叛逆の罪に問われ、地上へ堕ちた男。  灼熱の魔術を操り、今なお生き永らえる堕天使。  冠する名を、《魔天使|まてんし》。  三人目。  黄金の帝国ヴォイの皇帝。  千年もの間生き続ける不死身の大魔術師。  冠する名を、《骸皇帝|がいこうてい》。  四人目。  世界全土の情報と資料が集まる国、リブリラ――別名、図書館より。  二〇年国に籠り続け、世界の事象のすべてを書き記した者。  冠する名を、《永書記|えいしょき》。  五人目。  異世界の名もなき監獄より。  異形の肉体に刻まれた魔術により、戦うことだけを許された怪物。  冠する名を、《異修羅|いしゅら》。  六人目。  国を持たない暗殺者。  無数の魔術と顔と体を持つ多数人間。  冠する名を、《重複者|じゅうふくしゃ》。  七人目は天界より。  世界で最も神に近い一族、天使。  時を司る幼き大魔術師。  冠する名を、《翔弓子|しょうきゅうし》。  八人目。  名もなき小国の名もなき孤児院より。  世界最強の龍族の血を引くシスター。  龍の鱗と灼熱を宿す者。  冠する名を、《龍道院|りゅうどういん》。  最後、九人目。  冥府の深き深淵に潜むそれは生物か事象か。  魔術によって生まれ、生きる者。  冠する名を、《滅悪種|めつあくしゅ》。  ふむ、素晴らしい人選だ。  これならば誰が勝とうとも文句はない。  何、もしも問題が起こればこちらで対処するだけのこと。  今まで通り、なんの問題も存在しない。  あとは戦場だが――  そうだ、あそこにしよう。  遥か昔に神話大戦が行われた異次元の大地。  あそこならば、多少の破壊は構わない。  他の席も異論はない様子。  ならば始めよう。  第九次《玉座|いす》取り《戦争|ゲーム》の開戦、である。
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