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 翌日。  エレインはこんな目標を立てた。 『今年から租税免除はなし。ただし地租の二%のみ支払うこと。地租鑑定は新年度(九月)までに終了させるので、物納か金納で納めること』  地租とは、土地の収益から算定された地価から租税を納めることだ。前年度までの収益を元にするため、初年度は相当低い額になるだろうが——市長や郷士たちはこれに賛成した。エレインの持ってきた擬似魔法の書物はタダだし、エレインが魔法を撃つこともタダだからだ。なお、地租鑑定はグラッドストン商会に人員派遣を依頼してある。  ディヴァーン領全域を視察してみて分かったことは、小作農が意外と多い、と言うことだった。郷士たちの数は実は他に比べて少ない。それはいいことなのだが、まとめ役がきっちりしていないと伝達方法に齟齬が生じる可能性があるため、エレインはできるかぎりその地域の有力者とのパイプを保つことにした。  そのため、今日も今日とて地域の郷士や有力者へ手紙を出していた。  同じ文面なら《複製魔法|イミターメン》で複写し、できるだけ労力は抑えたつもりだったが、何せ数百枚に上る手紙の山だ。すぐにエレインは魔法痛で手が上がらなくなった。 「やりすぎです、エレイン様。あとは引き継ぎますので、ゆっくり養生してください」  メルヴィルに叱られてしまった。しょうがなく、エレインはお茶休憩に入る。  メルヴィル特製のハーブティーを味わったエレインは、一旦自室に戻り、香水をうなじと足首に少量振りかける。そして《風信子|ヒヤシンス》石のネックレスとラピスラズリのイヤリングを付け、何とか魔法痛を抑えた。  鏡で自分の顔を見ると、若干やつれてきたように見える。毎日それなりに食べ、視察などで運動しているつもりだったが、不健康な生活が祟っているのかもしれない。健康上の問題解決は急務だ。エレインは何かないか、と考える。  と、そこへ甘い香りが漂ってきた。エレインは何事だろうか、と食堂にふらふらと吸い寄せられる。  クッキーだ。それも大量に焼かれている。 「あの、そのクッキー、どうしたのですか?」  厨房を任されている中年の女性メイドは答える。 「ああ、領主様。これはメルヴィル様の言いつけで、領地視察に行く際に持っていく分を焼くように、と」 「一ついただいてもいいですか?」 「どうぞどうぞ」  焼きたてのクッキーだ。エレインは顔が思わず綻ぶ。南ユーファリアから輸入される砂糖のおかげで、西ユーファリアのお菓子は甘いものが多い。  クッキーのほんわりとした口どけに、熱々の中身がほろほろと溶けていく。同時に甘みがじんわりと口の中に広がる。 「美味しい!」  エレインは思わず叫んだ。そしてこう問う。 「カップケーキとか作れますか?」 「ええ、もちろん。今からお作りしましょうか?」 「お願いします!」  中年の女性メイドはにっこり笑って、卵や小麦粉、砂糖を取り出していた。  出来上がったころにまた来る、と言って、エレインはクッキーを入れた皿を手に一旦食堂から退却する。メルヴィルにお菓子を持っていくためだ。エレインは執務室の扉を開け、中に入る。 「メルヴィルさん、休憩しましょう」 「それは?」 「クッキーです。先ほど焼きあがったばかりのものをもらってきました」 「ああ、頼んでおいたものですね。では、いただきましょう」  二人はソファに座り、クッキーをぽりぽりと食べる。 「先ほど手紙の文面を読んでいましたが……地租の二%を算出するのは手間ではありませんか?」 「ええ、でも手間をかけてもいいくらい平等な税負担になると思います。今までは何というか、適当すぎたというか」 「まあ、税のことは専門家でなければなかなか理解しづらいですからね。ただ、毎年更新するのはかなりエレイン様の負担となりますよ」 「再来年くらいには固定できるようになると思います。擬似魔法の浸透と収入の安定化が確実に成立するのは、そのくらいですね。長い目で見てもらえるよう、皆さんを説得するしかありません」  ちらりとエレインは手紙の山を見る。  手紙にはそれぞれ、その地域の五年分の予想収入の推移を記していた。実際にそうなるかは分からない画餅であることは否めないが、少なくとも郷士や地域の有力者たちの不安を和らげる効果はあるはずだ。 「改革には痛みが伴います。その痛みをどこが引き受けるか、引き受けたことをどう知らしめるか。この手紙の山がそれに貢献することを願っています」  メルヴィルは目を細めて、エレインの話を聞いていた。経験者として、微笑ましく思っているのだろう。 「分かりました。そういうお考えがきちんとあるのであれば、何も文句はございません。引き続き、手紙を書きましょう」 「よろしくお願いします。私はそろそろ視察に出向きますので」 「行ってらっしゃいませ。お待ちしておりますよ」  エレインはにっこり笑って、執務室を後にした。食堂でカップケーキとクッキーをもらい、領地の視察に出ていく。 ☆  大陸歴一七九七年、一月三十日、朝。 『フルスト魔王陛下へ 先日は水をぶつけて申し訳ありませんでした。でも、あの場で見合い話を回避するためには必要な演技だったのです』 『エルへ 俺がその程度見抜けぬとでも思うか? 空打ちも分かっていたぞ、お前の演技に合わせてやったのだ!』 『フルスト魔王陛下へ 見合い話は回避できたのでそれでいいです。お付き合いくださりありがとうございました』 『エルへ もっと他に言うべきことはないのか!? 例えば見合い話を今後も回避するために俺と結婚を考えているだとか』 『フルスト魔王陛下へ 戯言もいい加減にしてください。しばらく領地経営が忙しいので失礼します』 『エルへ 戯言ではないぞ!?』  エレインは手紙をぽいっと机の引き出しに入れる。手紙の返事をこれ以上出そうとは思わなかった。  続けて二、三通手紙が机の上に転送されてきたが、それもエレインは引き出しにぽいっとしまう。メルヴィルはその様子を見て、嘆息していた。 「陛下もそこまで筆まめにせずともよいと思うのですがね……申し訳ございません、エレイン様」 「いえ、メルヴィルさんが謝ることではありませんよ。水をかけた私も悪かったわけですし」  確かにそうなのだ。エレインが見合い話を避けるためとはいえ、いきなり魔法で水をかけ、フルストを犠牲者にしてしまったことは事実だからだ。だからと言って、この手紙攻撃が許されるとは思わないが。 「そう言えば、私の留守中に何か困ったことはありませんでしたか?」 「そうですねぇ。市長や郷士の皆様が、私や角を見て驚いていたくらいですね。少し説明すれば納得していただけましたが」 「……どうしてでしょうね」 「魔族がまったくいない環境だからでしょう。何だかんだ、ディヴァーン領もまだまだ田舎だと思いますよ」 「発展させるまでには長い年月が必要ですね……私の家にいる魔族の女性なんかは、私にとてもよくしてくれて、魔法の初歩をすべて教えてくれた先生でした」 「ほう、それはそれは。魔族に魔法を教わるとは珍しいですね」 「はい。エリスと言うのですが、今も実家にいると思います。私が魔族に偏見がないのは、ひとえにエリスのおかげだと思っていますね」  思い返すと、エレインはエリスに迷惑をかけどおしだった。魔法の訓練では、必ずと言っていいほど威力を暴走させてエリスに後始末を頼んでいた身としては、そろそろ何か詫びの品を送らなければならないくらいだ。  そんなことを考えていると、エレインの机の上にまた手紙が転送されてきた。エレインは封も切らず、引き出しに入れようとして——ふと、送り主の名に目がいった。  ハイラム・テューラーだ。エレインは急いでペーパーナイフで封を開ける。  そこには、こう書いていた。 『ご無沙汰しております、ハイラム・テューラーです。昨年度はお世話になりました。私は今、マギアスコラの寮にいます。年齢的に溶け込めるかどうか心配でしたが、おかげさまで毎日楽しく勉強に打ち込むことができています。さて、さっそく本題に入りたいと思います。超極大魔法が当たり前だった時代、人間も超極大魔法を撃つことが当たり前だった時代というものがありました。なぜかと言うと、アイテールスバルやレギナスグラディオのような宝具が当たり前に作られていたからです。その時代の遺物を探してみれば、エレイン様の魔法のご負担が相当減るのではないか、と思われます。残念ながら、私は人間の扱う道具については疎いもので、明確にどれがそうかまではお教えできません。お暇であれば、探してみられるといいと思います。それでは、新年の挨拶に代えまして、この辺りで失礼させていただきます』  手紙は最後にハイラム・テューラーの署名が入っており、そこで終わっていた。一度も目にしたことのない人物だが、ハイラムは筆まめながら丁寧な語り口で分かりやすい。それに比べて、あの魔王と来たら。チャット気分で手紙を送ってくる。  事情を話し、ハイラムからの手紙をメルヴィルにも見せると、メルヴィルはなるほど、と呟いた。 「確かに、宝具はあの二つだけではありません。ただ、現存するものは宝物として各国の宝物庫に厳重に保管されているでしょうし、万が一蚤の市にでも流出していれば、追うのは容易くありません。ですが、探してみる価値はあるかと」 「なるほど」  クィンシーに頼むか? いや、すでに十分頼みごとはしてある。これ以上頼るのはよろしくないだろう。  エレインはメルヴィルに尋ねる。 「宝具って、見ただけで分かるものですか?」 「そうですね……魔道師や魔族が見れば、それと分かるでしょう。魔力の蓄積がなくなっていても、発する波長は必ず魔道師や魔族の意識を引くものです」 「不思議ですね。私も一つ欲しいです」 「ははは、確かにエレイン様ならば有効活用できそうですね。陛下に頼んでおきましょう、バラジェの蚤の市を探すように、と。しばらくは静かになりますよ」  なるほど、その手があったか。エレインは頷き、メルヴィルはその旨を書いた手紙をバラジェの魔王城へと送る。  これで静かになるし、何か手がかりも得られるだろう。  エレインは満足して、書類仕事に取り掛かった。 ☆  昼。 「こちら、魔道師用の道具のカタログになります」  クィンシーが取り出したのは、一冊の分厚い本だった。触媒から魔法の的まで売っているグラッドストン商会、侮りがたし。  しかし、エレインが斜め読みをしてみたところ、エレインの気になっていた宝具に関するものは見当たらなかった。 「クィンさん、もっと売り物にならなさそうな魔法の道具は取り扱っていませんか?」 「エルさん、一応商売人としては売り物を取り扱う仕事なので……いや、言っている意味は分かりますけどね」 「ガラクタでも何でもいいです。魔法に使えそうなものがあれば、まとめて売ってください」 「はあ。エルさんがそこまでご希望であれば、かき集めてまいりますよ」 「お願いします。あと、先日の土地鑑定の人員の件ですが、いつごろまでに集まりそうですか?」 「三月までには全員が揃うかと。一、二月中は雪で身動きが取れない地方にいる者もいますので」 「では、一ヶ月余裕がありますね。それまでに領内の荒田などを耕して回ります」  エレインはガッツポーズをした。グッと。  クィンシーは反対にため息を吐いた。なぜだ。  しかし、ガラクタの中に宝物があると知っていて、吹っ掛けてこないクィンシーもさすがだ。得意先にそんなことをすれば、今後の取引を中断させられると分かっている。おそらくどこかで帳尻合わせをするのだろうが、エレインに損は出ない形でやってくれるだろう。  クィンシーには、ディヴァーン領の物納分の税収入の換金を優先的に任せているだけあって、グラッドストン商会は多少の無理も聞いてくれる。そしてクィンシーはこうも言っていた。 「うちの商会は、領地経営や国政に関係することは滅多に引き受けないのですが……私がやりはじめてから、父母や他の兄弟たちも興味を持ちはじめていましてね。おそらく、これからどんどん皆が参入しはじめるでしょうね。先鞭をつけた私のところにこんなに手紙が」  エレインは手渡された手紙を読む。  銀行、税収入、金塊、レート、通貨、ウィーケーティア、バラジェ、アルファンなどなど——様々な単語が飛び交う、とても私的な手紙とは思えない内容が続く。  特に気になるのは、エレインの評価だった。  擬似魔法の書物を使用した場合の来年度上半期の税収入の予想、そしてエレインやフルストが直接魔法を撃ち込んだ田畑の品質向上、さらには最新情報として「E・ディクスン氏、ディヴァーン領領主でありながらヤジャイカ聖皇国との友好親善大使就任」と言う新聞の切れ端まで付されていた。 「新聞沙汰になっていたのですね」 「ああ、それはウィーケーティアの経済新聞ですね。エルさんのことは随分と話題になっていたようですよ、手紙を見るかぎりでは」 「ちょっと恥ずかしいですね……これを見た変な商人がディヴァーン領に来たりしなければいいのですが」 「はっはっは、それは大丈夫ですよ! 伊達にグラッドストン商会は大陸を股にかけていません。不埒にも二匹目の泥鰌を狙う輩がいれば、排除しますのでご心配なく。なので、今後ともぜひご贔屓に」  さすが商人、ちゃっかりしている。テリトリーに入る敵には容赦しない姿勢だ。 「それはいいのですが、融資をお願いできませんか?」 「ほうほう、いくらぐらい用立てますか?」 「六月までに金貨三千枚ほど。返済の予定はあります、これです」  エレインは昨日までにまとめた資料をクィンシーに手渡す。  メルヴィルと協力して仕上げた、再来年度までの税収入の予測表だ。返済のあてはあることを示すには、十分すぎる額を書いている。  さらにエレインは付け足す。 「グラッドストン商会が腕のいい魔道師を欲しているなら、私が協力することもやぶさかではありません。一月に一度程度なら、超極大魔法も使えますし」 「それだけはやめてください、融資しますから」 「なら大魔法で」 「はい、そのくらいですね。ああもう、あなたが魔王陛下に超極大魔法を撃ち込んだときは、心臓が止まるかと思いましたよ、本当に」 「大げさですね、クィンさん」  クィンシーは何とも言えない顔をしていた。よほどあのときのことがトラウマになっているらしい。  こほん、とクィンシーは一つ咳払いをして、話を戻す。 「融資の件、確かに承りました。すぐにはご用意できないので、一ヶ月ほど時間をいただきますが、よろしいですか?」 「もちろんです。というか……融資してもらった分は、ほぼグラッドストン商会で使わせていただきますから、そこだけ計算していただいてもいいくらいです」 「おや、そうだったのですか。なら、もっと早く用立てできますね。ご注文は他にはございませんか?」  エレインは頭を横に振る。  クィンシーは満足そうに頷いた。 「では、今後とも我が商会をご贔屓に。それと、もし万一現金がご入用でしたら、私に相談してくださればいくらか融通しますので、憶えておいてくださいね」 「ありがとうございます。頼りになりますね、クィンさん」 「いやー、褒めても何も出ませんよ?」 「もし気に入らない人がいたら、言ってくださいね。超極大魔法を撃ち込みますので」 「……しばらくその予定はないので、大丈夫です」 ☆  大陸歴一七九七年、一月三十日、夜。  夕食を終え、広間の暖炉の前でエレインとアラステア、クィンシー、メルヴィルが談笑していた。  どうやらアラステアは今日一日ずっと館周辺の探索を行っていたらしい。なぜそんなことを今更? と問うと、予想外の答えが返ってきた。 「だって、館の周辺には何もないですよね。少し整備すれば、住宅用地になりますよ? 使用人の皆さんの家とか、ちょっとした増築だとか、あ! 馬小屋とか風車も欲しいですよね!」  アラステアは無邪気に計画を話す。アラステア、意外と都市計画を学べば勇者以外の職業にも就けそうだ。  これに対してメルヴィルは、至極真面目にこう言った。 「そうですね。現状、客を招き入れる態勢が整っているとは言い難いですし、使用人も増やしていいくらいです。財政的にも可能でしょう?」  エレインはとりあえず反論する。 「今は財政の余裕を《土地土地|とちどち》に還元する期間です。私は不自由していませんし、ここに来る客もいませんから……もしいたとしても、市長に任せます」 「馬小屋もダメですか?」 「私が馬に乗れませんし、馬車ならクルナの街まで行けば乗れます。風車はもっと立地のいい山や丘の上がいいですね」  ちょっとアラステアが泣きそうな顔になった。エレインは慌てて言葉を足す。 「別棟を建てる案はいいと思いますよ? 《温室|コンサバトリー》なんか欲しいですよね」  その言葉に、少しだけアラステアの機嫌が直った。 「《温室|コンサバトリー》って何ですか?」 「客人をもてなす温室兼談話室ですね。緑があるのはいいことだと思いますよ」 「へぇ……! いいなぁ」  アラステアは何か違う想像をしている気がする。だがとりとめもない話題なので、放っておこう。  エレインはクィンシーに、実家の様子はどうなのか尋ねた。  すると意外な反応が返っていた。 「いやぁ、ここ数年、実家には戻っていないんですよね。手紙のやり取りはするんですが、基本商売敵ですし」 「ご家族なのに?」 「ええ、家族だからこそ、ですよ。同じ商会の中にいても、足を引っ張る者は家族ではありませんからね。ただ、商才がないと自分で判断すれば、すぐに商人ではなく別の道を歩ませてもらえるあたり、温情があると申しましょうかね……一番上の兄がそうでした」  なかなかスパルタな教育方針だ。グラッドストン商会、怖い。  と、そこまで考えて、エレインは実家のことを思い出した。  家族——祖父と父母とは、手紙のやり取りを月に一、二度しているが、去年家を出てから一度も実家の城に帰っていない。いや、見合いを勧められるから帰らないほうがよかったのだが、少々心配をかけているかな、とエレインも気になりはじめていた。  まあ、祖父にはつい先日会ったし、見合い話も流れたからいいかな。  そうこうしていると、話題はすでに本筋を離れ、フルストの両親の話になっていた。いつの間に。 「陛下のご両親はバラジェニカの城下町におられますよ。魔法用具店を営んでおられます」 「ええっ!? 王様のご両親なのに?」 「魔王は別に世襲制でも何でもありませんからね。それに陛下はああ見えて倹約家ですし、ご両親から仕送りはしないよう言われておりましたので……私どもがこっそり魔法用具を買う以外は、特に支援はなさっていないですね」 「そうなんですねぇ。意外です」 「僕もそう思いました」 「私は魔法用具店が気になります」 「エルさん……いえ何でもないです」  クィンシーが何か言おうとしたが、エレインはにっこり笑って自分の右手を左手の人差し指で指差したので黙った。  メルヴィルは気にせず続ける。 「魔法用具店はその名のとおり、魔法の触媒や補助道具、魔道書などを取り扱う店ですね。残念ながら擬似魔法の書物はありませんでしたが、品揃えはなかなかのものでしたよ。バラジェニカを訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください」 「クィンさん、行ってみてくださいね」 「期待してます!」 「ああ、はい、分かりました。今度のお土産はそこですね」  皆がどっと笑う。  幸せなひと時だった。
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