▲ 上へ戻る
運営へ連絡
満月酔夢奇譚
全 28 章
著: 咲桜いちか
1
プロローグ
四人
出会いは必然か、それとも何かの導きか──────全て見守るは月の下。柔らかく優しい、光が照らす場所で。
読了時間
5 分
この章を読む
2
現在編
始まりのその前に
昔日、四人の始まり。それぞれに欠けたものを持つ者達は、まるで惹かれ合うかのように。分岐していた運命が交わる時、新しい物語が幕を開ける──────
読了時間
8 分
この章を読む
3
現在編
序①―外出①
――わたしは、みんなとは、ちがう、いきものだから――黒髪黒眼が『人』として、当たり前。そんな風潮の蔓延る国で、生まれつき金髪青眼の少女・古月は己の容姿を卑下し、屋敷に引き篭っていた。もうすぐ十五になる彼女に、義祖父は「したい事」を尋ねるのだが──────
読了時間
14 分
この章を読む
4
現在編
序①―外出②
誕生日を控えた初秋。義祖父の計らいにより、国城までの届け物を頼まれた古月。己を宥めつつ、意を決して一人で外出した矢先、思いがけず事件に巻き込まれて──────
読了時間
18 分
この章を読む
5
現在編
序②―再会と出会い①
騒ぎに巻き込まれ怪我をした古月は、国城内で目を覚まし、懐かしい二人と再会する。続いて現れたのは、聞き覚えのない声をした青年──────
読了時間
15 分
この章を読む
6
現在編
序②―再会と出会い②
夕焼けの中、古月に優しく語りかける、黒髪黒眼である『普通』の青年。――そんな人、今まで他にはいなかった。わたしの知らない、大人の人なのに――古月の中で、ほんの少し興味が湧いた時。青年の、思いがけない正体が明かされる──────
読了時間
15 分
この章を読む
7
現在編
序③―前へ①
夕暮れから夕闇に色が変わる室内。古月は自分に向かって笑いかけてくれた夜霧の姿に、想いを馳せる。――また、会ってみたい。話してみたい。でも、何を話したら、嫌がられないんだろう。――そんな中で、夕餉を共にした時──────
読了時間
17 分
この章を読む
8
現在編
序③―前へ②
怪我も治り、そろそろ城内から去ろうとしていた古月。そんな彼女に、夜霧から突然の提案が齎される。――『突然変異体である君が、城内士官してみないか』――真っ向から向けられる夜霧の言葉や態度に、とくんとくんと、胸の中で鐘が打つ中で、古月が自ら決めた選択は──────
読了時間
18 分
この章を読む
9
現在編
幕間
古月が城内士官を決める前後。――それぞれの日常、そして思い馳せる事とは。――『幕間』。それは、次へと繋がる、新たな始まりである────────
読了時間
24 分
この章を読む
10
現在編
士官初日―蠢く気配①
国城に士官することが決まった古月は、間宮の義父が部長を務める部で新人研修を開始した。だが、義父が懸念していた通り、前例のなかった突然変異体の国城士官は、本人の意図せぬ所で余波を呼ぶ──────
読了時間
11 分
この章を読む
11
現在編
士官初日―蠢く気配②
あるはずの昼食がなく、無残にも捨てられているのを見つけた古月。どくどくと五月蝿い心臓のまま、気の所為だと言い聞かせたのだが。翌日もまた同じ光景を目にして──────ひたひたと、それは、けれども確かに忍び寄る。
読了時間
7 分
この章を読む
12
現在編
士官三日目―見える悪意①
古月への嫌がらせは、遂に、皆の目に触れるものにまで発展した。――口に出してしまったら。まるで、それが、本当のことのような、気がしてしまって。――黙り込む古月を心配し、間宮の義父も思案する中。他の場所でも、嫌がらせを耳にしていた人物がいた──────
読了時間
19 分
この章を読む
13
現在編
士官三日目―見える悪意②
悪意から逃れるように、隠れるように、廊下の片隅に蹲っていた古月。その前に現れたのは――「相変わらず隠れんぼが好きなのかい、古月は」――国主である夜霧の姿──────
読了時間
11 分
この章を読む
14
現在編
士官三日目―夕焼け色の中で①
古月が倒れた事を耳にした悟の胸中に去来したものは、昔日の思い出。――あの日、あの時、偶然が重なって、見付けられていなかったら。――夜霧の膝上で眠る小さな姿を見て、悟は夜霧と語り合う──────
読了時間
22 分
この章を読む
15
現在編
士官三日目―夕焼け色の中で②
――知らない手が、頭を撫でてくれている感触がする。この手は知らない。誰だろう。――目覚めた古月は、夜霧の手当を受ける。夕焼けが射し込む二人きりの室内で、古月は心の中に溜め込んでいたものを夜霧へと吐き出す。とくんとくん、と胸を打つ、分からない気持ちも抱えたまま──────
読了時間
22 分
この章を読む
16
現在編
士官研修修了―ともだち①
古月が夜霧の膝で眠り、思いの丈を吐き出す夕焼け以前――他の面々は、各々が事態収拾へと動き出す──────
読了時間
15 分
この章を読む
17
現在編
士官研修修了―ともだち②
夜霧の言葉に背を押され、古月は自らの言葉で少女達に語りかけた。――夜霧様にお話したら、喜んでくれるかな。――また一歩、前に進んだ古月を『友達』と呼ぶ存在が現れる──────
読了時間
46 分
この章を読む
18
過去編
悟①
ささやかでも、つまやかでも、幸せに暮らしていた少年。自らの父親を知ったのは、母亡き後。そして、その身に半分流れる血が、少年の運命(さだめ)を決める──────
読了時間
12 分
この章を読む
19
過去編
悟②
少年の父であるはずの男は、何の感慨もなく言い放った。「その手で、義兄弟を殺して殺して、殺し尽くせ」と。――当たり前だった日常が、非日常となった屋敷で。――心優しき少年は、否応なしに、義兄弟間との殺戮に巻き込まれていく──────
読了時間
12 分
この章を読む
20
過去編
悟③―①
始まってしまった、義兄弟間での生存戦争。――「この屋敷に、そもそも不殺(ふさつ)の言葉は存在しない」――同じ人の括(くく)りには存在しない者がいる屋敷で。少年は、生きる為、その手に武器を取る──────
読了時間
7 分
この章を読む
21
過去編
悟③―②
初めての殺し合いの中で生まれた、苦い苦い思い出が、少年を苛(さいな)み続ける。――あの日、もしも、自分が最期まで手を下していたら。あんな風に、義兄は苦しまずに、死ななかったかもしれない──────
読了時間
6 分
この章を読む
22
過去編
悟③―③
遂に、とうとう恐れていた事が起きてしまった。――少年が、半分同じ血に塗れ、赦されざる罪と責を背負った日――ちらちらと、はらはらと、音もなく雪が降る中で出会ったのは──────
読了時間
10 分
この章を読む
23
過去編
悟④―①
雪の日に現れた幼女。――その姿は、この屋敷では、異分子にしか見えない――少年が疑念を抱く中、かけられた言葉と仕草に込められていたものは──────
読了時間
9 分
この章を読む
24
過去編
悟④―③
幼女は、語る。――自分は、この屋敷では面汚しの存在なのだと――悲哀も悲嘆もなく、ただ静かに語る幼女に、少年は──────
読了時間
5 分
この章を読む
25
過去編
悟④―③
幼女は、少年に、一時の安寧を齎す。――己の顔に仮面を貼り付け、見ない振りをし、仕舞いこんでいた綺麗なもの達――それは、この屋敷だと、紛れもない『異物』──────
読了時間
4 分
この章を読む
26
過去編
悟⑤―①
義兄は、さも当然のように言い放つ。――あの男と同じように。いや、それ以上の圧をも持って。「互いに殺しあって、勝手に死ね」と――温かな時間が、崩れ落ちる音は、すぐそこまで来ていた──────
読了時間
8 分
この章を読む
27
過去編
悟⑤―②
始まりは、雪の日。そして、終わりの日もまた。――「お前が強くなるには馴れ合いなど不要だ」――視界に花咲いた彼岸花に似た鮮血。それは、少年の中で、何かを壊すもの──────
読了時間
10 分
この章を読む
28
過去編
悟⑥―①
雪の日に、喪ったもの。壊れたもの。――そうして、ただの、モノとなった。――男の思惑通り、少年は、血に塗れた屋敷の歯車の一つとなっていく──────
読了時間
4 分
この章を読む
登録が完了しました!
確認事項
戻る
実行