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悪役令嬢と皇子と聖女と ~わたくし精霊術で世界を救いますわ~
全 39 章
著: 霧沢史也
1
第一章第一話
悪役令嬢と皇子と聖女と
わたくしアリツェ・プリンツォヴァは、今窮地に陥っています。なぜだか、ならず者に追われているのです。わたくしが、いったい何をしたというのでしょうか!訳も分からず、わたくしはただひたすら路地裏を駆け抜けます。しかし、後ろからは、下卑た男たちの笑い声がすぐそこに……。あぁ、もうおしまいですわ……。
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21 分
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2
第一章第二話
悪役令嬢と皇子と聖女と
人さらいに追われていたわたくしは、偶然にも通りかかった親切な中年女性エマ様に救われました。危険を冒して助けた理由を尋ねれば、わたくしを見て娘さんを思い出したからだとおっしゃいます。エマ様の娘さんは不運にも幼くして亡くなられたそうですが、エマ様はわたくしに、その娘さんの面影を見ていらっしゃったようです。エマ様の娘さんがもたらしてくれた素敵な出会いに、わたくしは深く感謝をしました……。
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21 分
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3
第一章第三話
悪役令嬢と皇子と聖女と
信じたくはありませんでした。それほど、エマ様の口から零れ落ちた言葉は、わたくしに衝撃を与えたのです。お父さま、お母さまから、いない子扱いをされ、捨てられた哀れな娘――。わたくしはぎゅっと胸を締め付けられました。ハラハラと零れ落ちる涙を、これ以上止め置くことはかないませんでした。哀しすぎます。貴族の娘としての地位を奪われたわたくしは、そのままエマ様の勧めで『精霊教』の孤児院へと、身を寄せ
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18 分
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4
第一章第四話
悪役令嬢と皇子と聖女と
『精霊教』の孤児院へ向かう途中、わたくしは何やら強く興味を引かれた子犬ペスを拾いました。初めて会ったはずなのに、なぜだか既視感を抱くのです。本当に不思議でなりませんでした。孤児院では院長先生が出迎えてくれました。わたくしのペンダントに興味を抱いたようで、お見せしたところ、大変驚愕していました。なんでも、『精霊教』のご神体が、わたくしのペンダントにも刻まれている『龍』であるとおっしゃるのです
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19 分
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5
第一章第五話
悪役令嬢と皇子と聖女と
わたくしとペス、ともに、なぜだか理由はわかりませんが、知らないはずのものを知っています。人さらいの顔を知るはずもないのに、その人さらいたちが近づいた時、ペスは私に警告を発しました。わたくしはわたくしで、夢の中でペスそっくりの子犬をかわいがる、見覚えのない男の姿を見ました。当然、男に会ったことはありません。ですが、なぜだかわたくしは、その男に既視感を抱きました。
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17 分
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6
第一章第六話
悪役令嬢と皇子と聖女と
準成人を目前に、わたくしは身の振り方を本格的に考える必要に迫られました。教育に興味があるものの、わたくし自身の持つ『霊素』の才能を捨て置くのももったいない。教師か、それとも霊素の研究ができる聖職者か……。わたくしは、悩みに悩みました。しかし、院長先生の助言に耳を傾けていくうちに、わたくしは精霊教の『伝道師』が向いているのではないかと気付きました。新たな道を目指しわたくしは歩き始めました
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16 分
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7
第二章第一話
悪役令嬢と皇子と聖女と
わたくしは悠太様の人格の記憶を、ゆっくりと時系列に沿って思い出し始めました。これから共存をしていかなければならない相手の過去を、わたくしはしかと知っておかねばならないのです。なじみのない言葉が多く、正直なところ、わたくしは面食らっております。ですが、弱音を吐くわけにはいきません。お互いを正しく知らなければ、きっと不幸な事態に巻き込まれてしまうでしょうから……
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25 分
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8
第二章第二話
悪役令嬢と皇子と聖女と
オレたちはとうとう、このゲームのラスボスと目されている『精霊王』の待つ、『精霊王の塔』の最上部までやって来た。見事『精霊王』を倒せば、最高の栄誉がオレたちにもたらされる。お金には不自由しないオレたちにとって、この『栄誉』こそが今一番欲しいものだ。オレは信頼する仲間、ユリナ、ゲイル、ミリアとともに、『精霊王』との最終決戦に向けた準備を始めた。
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18 分
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9
第二章第三話
悪役令嬢と皇子と聖女と
オレは末期の病で、病院のベッドの住人になっていた。そんなオレにとって、唯一の楽しみがVRMMO『精霊たちの憂鬱』だった。他のプレイヤーからは廃人と揶揄されるほど、入り浸った。その甲斐もあり、オレはサーバー内最強の『精霊使い』として名をはせるようになっていた。残り少ない人生、オレは自分の生きていた証をこのゲームの中に刻み込もうと、今日も仲間とともにゲームへとログインをする……
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15 分
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10
第二章第四話
悪役令嬢と皇子と聖女と
オレたちは『精霊王の間』へとなだれ込んだ。そこには一匹のトカゲが佇んでいた。だが、そのトカゲの周囲に濃密な霊素が渦巻き始めたかと思うと、一気に巨大な『龍』へと姿を変えた。『精霊王』のお出ましだった。『精霊王』は言う。力の源となる霊素は、この星そのものから供給される『地核エネルギー』であると。つまり、オレたちはこれから、この星そのものと戦うことになるのだ。こいつは、熱いぜ……
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19 分
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11
第二章第五話
悪役令嬢と皇子と聖女と
オレたちはとうとう、『精霊王』を撃破した。倒した報酬に『精霊王の証』という名の金のメダルを手にしたが、オレたちは戸惑った。ラスボスとも呼ばれた『精霊王』のボス初回撃破ボーナスが、何の変哲もなさそうなただの金のメダルだなんて、正直信じられなかったからだ。オレは手に握りしめた『精霊王の証』を、指ではじきながら呆然と見遣った――。
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17 分
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12
第二章第六話
悪役令嬢と皇子と聖女と
オレは『精霊たちの憂鬱』を管理する運営グループから、新作VRMMOのテストプレイに参加しないかと持ち掛けられた。病院のベッドから動けないオレは、その申し出を受けることに躊躇はなかった。だが、テストプレイを受けるための条件が厳しく、一緒に『精霊王』を討った仲間たちもテストプレイに参加をするかが不明だった。オレが気になっているあの娘も、参加をするのだろうか……
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11 分
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13
第二章第七話
悪役令嬢と皇子と聖女と
オレはゲームの管理者と名乗る少年と見えた。どこか人を小ばかにしたような、得体のしれない少年に、幾分警戒心を抱く。少年は、今回のテストプレイについての概要を説明しだした。その中で、このテストプレイには、オレの他にもう一人参加者がいるとわかった。いずれゲームの世界で出会うことになるであろうそのもう一人の参加者は、はたして、オレが気にしているあの娘なのだろうか……。
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18 分
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14
第二章第八話
悪役令嬢と皇子と聖女と
ヴァーツラフと名乗ったゲーム管理者の少年は、オレにゲームの世界についての詳細を語りだした。オレたちテストプレイヤーの役目は、どうやらゲーム世界のAIたちに、霊素と精霊術の適切な使用方法を指導することらしい。精霊使い第一世代として産み落とされ、生きていく……。いったい、オレはどんな人生を送れるのだろうか。
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25 分
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15
第二章第九話
悪役令嬢と皇子と聖女と
オレはヴァーツラフに指示されるまま、転生の素体となる赤子を作るための作業に入った。両親のデータを、『精霊の憂鬱』のプレイヤーキャラクターから引っ張ってこれると聞き、オレは父親を自分のキャラクター『カレル・プリンツ』に、母親をパーティーメンバーで、かつオレの好きな娘である『ユリナ・カタクラ』に設定した。できあがった赤子データは、器用さに少し不満はあるが、おおむね満足のいくものができたと思う。
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18 分
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16
第三章第一話
悪役令嬢と皇子と聖女と
悠太様の過去の記憶を再度整理し終えたわたくしは、改めて悠太様と今後について話し合いを始めました。二つの人格の間で、どのように折り合いをつけていけばよいのでしょうか。大きな難題が、わたくしと悠太様の前に立ちはだかっていました……
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26 分
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17
第三章第二話
悪役令嬢と皇子と聖女と
どうにか悠太様の人格との共存を図れました。以後はわたくしが昼間に、悠太様が夜に活動することになります。わたくしの内面の問題にカタがついたところで、次に考えなければならないのは、今後の目標についてでした。精霊術の豊富な知識を得たわたくしは、もはやこれ以上教会から学ぶことはありません。伝道師として、何を主目的に活動していかなければならないかを、改めて考えなければならないのです……
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26 分
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18
第三章第三話
悪役令嬢と皇子と聖女と
わたくしと悠太様は、今後の人生の目標について改めて話し合いました。最終的には、世界への精霊術や霊素の適切な教育普及と、もう一人のテストプレイヤーの転生体の捜索の二点を、今後の行動の指針とすることにお互い同意をしました。わたくしたちは、この定めた新たな目標に向け、行動を開始しました――
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20 分
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19
第三章第四話
悪役令嬢と皇子と聖女と
わたくしは我が目を疑いました。領政府から出されたお触れには、信じがたい内容が記されていたのですから。――精霊教の禁教化。何の前触れもなく出された通達に、わたくしは目の前が真っ暗になりました。このままでは、このグリューンの街に留まることができません。わたくしはさらなる身の危険を感じることとなったのです――
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20
第三章第五話
悪役令嬢と皇子と聖女と
悠太様の人格が、夜のわたくしを担当すると決まりました。わたくしはただ、その取り決めに粛々と従うまでです。――最初はそのように思っておりました。ですが、夜の悠太様の振る舞いに、わたくしはどうしても我慢がならなかったのです。しゃべり方をわたくしにそろえるとおっしゃったはずなのに、何かが違っていました。扇を口元にあて、ふんぞり返って高笑いをあげるのです。わたくしは頭が痛くなりました――
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21
第三章第六話
悪役令嬢と皇子と聖女と
司祭様と今後について話し合いました。結論としては、このグリューンの街を脱し、精霊教徒皆で隣国へ逃れることを決定いたしました。精霊教の『聖女』をも抱えるほど、精霊教を篤く信奉している隣国のヤゲル王国。きっとそこまで逃れられれば、わたくしたちの身の安全も保障されるでしょう……
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22
第三章第七話
悪役令嬢と皇子と聖女と
計画通り、深夜にグリューンを脱出しました。わたくしは孤児院の面々とともに、東門を抜けてひたすらクラークの街方面へと駆け出しました。ですが、そんなわたくしたちをあざ笑うかのように、平原では多数の領兵が待ち受けていたのです。その領兵たちの中央には、わたくしと同い年くらいの黒髪の少女が立っており、精霊教への呪いの言葉を発しました――
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13 分
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23
第四章第一話
悪役令嬢と皇子と聖女と
世界再生教の導師と名乗りを上げたマリエさんと、わたくしは剣を交えました。ですが、わたくしの不器用さがあだとなり、戦闘中に剣を取り落とし、マリエさんに背後を晒してしまいました。どうにか体勢を立て直そうとしましたが、その時、マリエさんの不可思議な術により、わたくしはがんじがらめに身体を拘束されました。ピクリとも身体を動かせなくなったわたくしは、そのままマリエさんの手により、いずこかへ
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23 分
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24
第四章第二話
悪役令嬢と皇子と聖女と
マリエさんの手によってとらえられたわたくしは、脱出のための算段を始めました。幸い、軟禁された場所が、勝手知ったる子爵邸のかつてのわたくしの私室でした。逃走ルートはわかります。ですが、武器を奪われ丸腰の状態では、いかんともしがたいところです。どうにか、わたくしの霊素を纏わせたまま逃がしたペスと、合流できればいいのですが……
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25
第四章第三話
悪役令嬢と皇子と聖女と
こっそりとお父さまとマリエさんの会話を盗み聞きしたわたくしは、その内容に驚愕しました。まさかわたくしが、お父さまの実の子ではなかったなんて……。しかも、お父さまと険悪な関係になっていた、本家筋の前辺境伯の娘だとは……。さらには、実の父親に当たる前辺境伯のお名前、これがまた、信じがたいものでした。いったい、わたくしはどれだけ驚けばよいのでしょうか――
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24 分
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26
第四章第四話
悪役令嬢と皇子と聖女と
無事領館を脱出したわたくしは、エマ様の使っていた家に逃げ込みました。一息ついたところで、わたくしは悠太様とともに、領館で聞いたお父さまとマリエさんとの会話の内容を、もう一度確認しなおしました。わたくしが養子であったこと、実の父の名前が、悠太様の転生前のプレイヤーキャラクター『カレル・プリンツ』と同姓同名だったこと、子爵家と辺境伯家の対立には、宗教が大きくかかわっていること、などを……
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27
第四章第五話
悪役令嬢と皇子と聖女と
困りました!領館を無事に脱したまではよいのですが、グリューンの街からの脱出方法が思い浮かびません。街中にわたくしの手配書が出回っている以上、エマ様の家から出歩くことすら困難でした。ここはもう、危険を承知で強行突破をするほかないのかもしれません……
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28
第四章第六話
悪役令嬢と皇子と聖女と
エマ様の家に、突然の訪問者!?留守宅への客など、警戒するなというほうが無理です!わたくしは居留守を使おうと、物音を立てずに身を潜めました。ですが、来訪者は大きな音でドアを叩きはじめ、わたくしはたまらず応対に出ざるを得ませんでした。来訪者は若い男性でした。精霊教徒だという男性は、どうやら司祭様から送り込まれた、わたくしの助っ人のようですが……
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12 分
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29
第五章第一話
悪役令嬢と皇子と聖女と
ドミニク様の意見を参考に、わたくしたちは深夜、グリューンの地下水路をめぐって、街を脱出する計画を立てました。ドミニク様が一度グリューンの街中へ侵入するのに使った経路だそうです。実績のある脱出路なので、他に妙案もない以上、この作戦で行くほかないでしょう。果たして、無事にグリューンの街から逃げおおせるでしょうか……
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23 分
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30
第五章第二話
悪役令嬢と皇子と聖女と
わたくしとドミニク様は、闇夜に紛れ、地下水路へと侵入しました。順調に水路をめぐり、もう間もなくグリューンを脱出できるかと思ったその時、背後から複数の足音が聞こえてきました。領軍の追跡です。わたくしたちは急ぎ、出口へ向けて駆けだしました。どうにか脱出し、森の中の湖に出たのですが、そこには一人の少女が立っていました。マリエさんの待ち伏せです――
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23 分
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31
第五章第三話
悪役令嬢と皇子と聖女と
マリエさんとの第二回戦が始まりました。一度敗れた相手ではありますが、今回は前回と違い、ペスの精霊術を利用できます。負ける要素はありませんでした。悠太様はペスと見事な連携を図り、マリエさんを行動不能にします。そのまま、悠太様はマリエさんへ降伏勧告をしました。ですが、マリエさんは勧告を決して受け入れず、死を望みます――
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14 分
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32
第五章第四話
悪役令嬢と皇子と聖女と
マリエさんを倒したわたくしたちは、彼女の遺骸を丁重に葬りました。わたくしと同い年の少女を手にかけたことに、わたくしも悠太様も、少なからずの衝撃を受けました。ですが、いつまでもこの地にとどまっているわけにはいきません。領軍の追撃を避けるため、先を急ぐ必要がありました。とにかくまず、プリンツ子爵領から抜けなければ話になりません。深い森の中へと、わたくしたちは分け入りました――
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33
第五章第五話
悪役令嬢と皇子と聖女と
領軍の追跡を逃れ、わたくしたちはひたすら西へ西へと、深い森の中を突っ切っていきました。子爵領から抜けさえすれば、追ってはひとまず撒けるはずです。途中、霊素の回復を図るため、大木の根元の洞で休憩を挟みつつ、精霊術を駆使して走り続けました。目指す領界はまもなくです。どうにか逃げ切れそうでした――
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34
第五章第六話
悪役令嬢と皇子と聖女と
子爵領を抜け、わたくしたちはシュラパーク男爵領に入りました。ドミニク様の見立てどおり、子爵領軍は越境してまで追跡はしてきませんでした。わたくしたちは、近くの街に宿を取り、束の間の休息を楽しみます。英気を養い、再度辺境伯領へと出発しようとしたわたくしに、ドミニク様は三つのルートを提示しました。検討の末、王都を通過するルートが最善だろうとの結論に達し、目指すは王都プラガです――
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16 分
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35
第五章第七話
悪役令嬢と皇子と聖女と
王都の大司教様に面会をしました。結果、わたくしは衝撃の事実を知りました。まさか、お養父さまから贈られたと思っていたこの『精霊王』のペンダントが、実のお父さまの形見の品だったとは!わたくしは知らず知らずのうちに、本当のお父さまに見守られていたのです。……涙が出そうでした。
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36
第六章第一話
悪役令嬢と皇子と聖女と
私はいつものように、私付きの侍女エリシュカをからかって遊んでいた。こうして気分転換をしなければ、日々の殺人的な予定進行に、押しつぶされそうになるからだ。この皇宮は、九歳の少年に過ぎない私にとって、あまりにも窮屈にすぎる。今日も今日とて、私の教育係である世界再生教の司教ザハリアーシュの、長く退屈な説法が始まる。正直、気が重かった――
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24 分
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37
第六章第二話
悪役令嬢と皇子と聖女と
私は教育係のザハリアーシュから、『魔術』と『精霊術』の違いについて教えられた。ザハリアーシュは強く主張する。『精霊術』は大地を枯らしうる、大変に危険な邪の術であると。詳しい話を聞き、私も納得した。この世界から、『精霊術』などという危険な術は排除されるべきであると。また、『精霊術』をあつかう『精霊教』も、邪教として根絶せられるべきものであると――。
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38
第六章第三話
悪役令嬢と皇子と聖女と
私は陛下から、ギーゼブレヒト皇家の人間としての使命を聞かされた。眼前に広がる帝都ミュニホフの姿を示しながら、陛下は語った。たとえ自らの血を流そうとも、しかとこの街の安寧を護らねばならないと。私は平和な日常を謳歌しているミュニホフの街を見遣りつつ、自らに課せられた役割について、改めて考えた――。
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13 分
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39
第六章第四話
悪役令嬢と皇子と聖女と
私はザハリアーシュから、皇家とプリンツ辺境伯家との関係について教えられた。私のもう一つの実家であり、生家でもあるプリンツ辺境伯家。ギーゼブレヒト皇家と敵対関係にあり、邪教である『精霊教』を保護し、篤く信仰する現プリンツ辺境伯――。帝国に仇名すプリンツ辺境伯家を、我が帝国はいずれ討ち破らねばならない日が、きっと来る。そのとき、帝国の最前線に立つのは、血縁者である私であるべきだろう……
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14 分
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